| 解 説 |
わが国では、日本国憲法のもと、すべての国民は基本的人権の享有を妨げられず、個人として尊重され、法の下に平等です。しかしながら、21世紀を迎えた今日においても同和問題をはじめとして、民族・人種・性別
・障害などによる差別や人権問題が未だに克服されていません。
国際連合では、21世紀を人権の世紀とするために、1995年から2004年までを「人権教育のための国連10年」と宣言し、人権文化を築きあげる活動が世界各地で進められています。
このような動きを受けて、わが国においても人権教育・人権啓発を重要課題として取り組んでいます。
ときあたかも、浄土宗では『21世紀浄土宗劈頭宣言』を発表し、宗祖法然上人の念仏を通
した真実の生き方を世界に広げ、共生社会を具現することを宣言いたしました。
しかしながら、浄土宗には、開宗以来800年余の永い歴史の中で、み教えに反して時代と迎合し「差別
戒名」を付与するなど、差別に加担した消すことの出来ない恥ずべき事実があります。残念ながら、現代においても浄土宗教団の中に差別
の体質が残っており、これらのことを率直に認め反省せざるを得ません。それは近年、本宗僧侶による差別
事件が起こったことでも明らかです。
わたしたちは、このようなことを深く懺悔するとともに、あらためて宗祖の万人平等の教えに立ち返り、同和問題をはじめとする全ての差別
問題に対し、固有の経緯等を十分認識し、その解決に取り組まなければなりません。
そして、今こそ、地球上に住む全ての人々が自由で平等に生存する権利を確立し、豊かな社会を築いて行けるよう、釈尊の教え、法然上人の導きのもと、手と手をつなぎ、その輪を広げて行くことこそが、わたしたちの果
たさねばならない使命なのではないでしょうか。
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