

故人が生前に愛用していた持ち物を、記念として近親者や親しかった友人などに贈ることをいいます。今から2500年ほど前、お釈迦様は、遺品を売ってそのお金を等分に分けるように教えられたそうです。そして遺品を受け取るということは、亡き人の遺徳をしのび、生前の
本来は、死者の霊が宿ると考えられていた衣類だけを近親者に贈る習慣でしたが、最近では記念になる品物なら何でも贈るようになりました。しかし、故人の気持ちを考え、それぞれの人になるべくふさわしいものを贈るようにしたいものです。ふつう、目上の人には形見分けはしないことになっています。どなたに贈るにしても、形見分けは包装しないで、そのまま贈るのがしきたりです。腕時計や万年筆などの場合は、形やメーカーを示すことができますので、その品と故人とのエピソードなど伝えるとよいでしょう。贈る時期はとくに決まっていません。四十九日忌、百カ日忌の法要のときが多いようです。

また、故人の遺志で香典や遺品の一部を公共のために寄贈することがあります。蔵書などを学校や図書館に寄贈したり、美術品や骨董品を美術館などに寄贈することは、たいへん意義あることです。このように、香典の一部を社会福祉のために寄付したときは、香典返しをしないこともあります。そのさい、会葬者全員にその旨を礼を尽くしてあいさつし、どこに寄付したのかを明確にすることです。