
何かの都合で使い物にならなくなった製品や不適格品のことを、一般に「おシャカ」なるという。
ある地方では、全身雨でずぶ濡れになると「おシャカハンになった」というが、これは釈尊の誕生日(4月8日)を祝う「花祭り」に、誕生仏の頭から甘茶をかける行事を起源にもつという。そこから雨に濡れてダメになった商品をも「おシャカ」と呼ぶようになったらしい。
しかし、外にもいろいろな語源説があるので、決め手はない。
例えば、昔、ある人が鋳物師に地蔵像を依頼したのに、間違えて釈迦像を作ってきた。そこで使い物にならないから「おシャカになった」と言ったのが始まりという。また、煉瓦を積む職人が、手抜きて積み上げるのを「おシャカ」といったところから、この種の用語例が生まれたのではないか、ともいう。
もっとおもしろいのは、ハンダづけの時に熱する火が強すぎて失敗することがあり、江戸の人の発音では「火」が「シ」と聞こえるから、「火が強かった」は「シガツヨカッタ」つまり「4月8日(お釈迦様の誕生日)」と洒落たのが基だという説であるが、少し考え過ぎの感もする。要するに、お釈迦さまから仏、仏から死を連想してダメな製品を示すようになった、と解釈するのが妥当かも知れない。
※これらは、「えっ、これが仏教語?ー日常生活の中の仏教語ー宝田正道著」から引用していますが、HP掲載用文章に変更しております。