
日本家屋で特に屋根をふくのに多く用いられる。粘土を一定の形に固めて焼いたものである。
これが、なんと梵語カパーラ(迦波羅)に由来するのだから驚きである。原語は皿、鉢、骸骨などの意味があり、舟の竜骨(キール)のことを「かわら」というのも、ここから来ている。
『平家物語』巻二に、「熊野まうで、天王寺詣なんどには、ふたつがはらの、三棟につくった舟にのり」とあるのがそれである。
日本には、百済国から初めて渡来し、寺院の屋根をふくのに用いられて以来、広く一般に普及したものといわれている。
瓦は、昔から屋根ふき用にばかり使われたものではなく、瓦経とか瓦版などという熟語もある。瓦経は、祖先の冥福を祈り、自ら往生極楽を願って、瓦の両面にお経の一節を彫りつけ地中に埋めるもので、今のタイム・カプセルの先例が、平安朝末期には盛んに行われたようである。
瓦版は江戸時代の新聞に当たるもので、粘土にニュースや事件の文字・絵などを彫り、瓦のように焼いた原板を紙に印刷して売りさばいた。
なお、素焼きの皿を「かわらけ」というが、これも「瓦笥」という意味で、物(主として飯)を入れる器を瓦風に焼いたところから来ている。
※これらは、「えっ、これが仏教語?ー日常生活の中の仏教語ー宝田正道著」から引用していますが、HP掲載用文章に変更しております。