
でっぷりと太っている大男で、いかにも憎々しげな僧に対する蔑称。一般にいわゆる「坊主頭」で大柄な男を罵っていう語であるが、語源はたしかでない。
一説には、「ミミズク入道」の略称という。すなわち、頭も眼もひときわ大きいミミズクのような姿の大入道、例えば、鎌倉武士の中で、平敦盛を討ち取って出世したという熊谷次郎直実(法力坊蓮生)のような人をさしていう。
また一説には、「俗入道」、つまり出家して坊さんの仲間入りをしながら、言行が俗っぽくて荒っぽい、僧らしくない僧をさして言ったのを訛って略した呼び名ともいわれている。
ちなみに、「入道」というのは、元来、出家して剃髪、仏道に入ること、またはそうゆうひとをさす。平清盛は晩年出家して「浄海入道」と称し「入道殿」といわれた。真田十勇士の中では「三好清海入道」や「三好伊三入道」らの名が知られる。しかし、積乱雲の峠をなす夏雲を「入道雲」といったり「大入道」「蛸入道」など、時とともに頭を丸めたその形から連想される物の名に転用されることも多くなり、やがて今日のように、どちらかというと相手をさげすむ意味が強くなったのかもしれない。
※これらは、「えっ、これが仏教語?ー日常生活の中の仏教語ー宝田正道著」から引用していますが、HP掲載用文章に変更しております。