
普通は「馬鹿」と書く。いうまでもなく、知能の働きがにぶく、利口でないことであるが、それから転じて、つまらない、くだらない、取るに足らぬ、度はずれたことをさす形容詞や副詞としても使われている。
中国に昔、愚かな皇帝がいて、鹿を馬と見誤った話、あるいは奈良に来た帰化人が、馬を放牧したところ、馬は馬酔木を食べて死んでしまったのに、今度は鹿を飼い出したことを嘲笑した話などを「馬鹿」の語源とする説がある。
しかし、一方では「破家」つまり家産をつぶすほどの愚か者という意味から来た、という説もあって一定しない。
ただ、仏教では、梵語モハ(莫訶)に無知とか迷妄とかいう意味があり、それを音写して莫迦、婆伽など、いろいろに表記されているから、元来は仏教語であったと考えるほうが自然であろう。
一説には、「ばかに大きい」とか「ばか騒ぎ」などという場合の「ばか」は、大きな、勝れた、偉大な、などという意味のある梵語マハー(摩訶)の音写ではないか、ともいわれている。
※これらは、「えっ、これが仏教語?ー日常生活の中の仏教語ー宝田正道著」から引用していますが、HP掲載用文章に変更しております。