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融通

ゆ 融通

「千円ばかり融通してくれないか」 「あの人は、なかなか融通のきくお役人だ」 などというように、金銭のやりくりや臨機応変に事を処理して、とどこおりなからしめる意味に使われることが多い。

しかし、元来、「融通無碍(ゆうずうむげ) 」といって、宇宙万物は何一つとして個々別々に孤立した存在ではなく、それぞれが互いに支えあい助けあい溶けあって、一つの調和ある世界を保つ状態に名づけられた言葉である。つまり、他人とうまく調和するために、自らの「(が) 」を殺してでもスムーズな人間関係を行うように努める人こそ、融通性のある人物ということができるのである。

浄土教の一派に、良忍上人(りょうにんしょうにん) という人が創めた「融通念仏竣という宗旨がある。その教えの主旨は、一人が念仏して往生(おうじょう) すれば他の多くの人も往生し、一人が成仏すれば他の多くの人も成仏する、と説く。つまり、念仏を万人互いに融通しあって往生や成仏の目的を達しようとするものである。

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最近は、簡単にお金を融通してくれる、といううたい文句で、サラリーマン金融というのが大流行であるが、一たん借りたが最後、返済期間は容易に融通してもらえず、いわゆるサラ金地獄の悲劇にあう人も多い。うっかり融通という甘い言葉には乗らぬことである。

※これらは、「えっ、これが仏教語?ー日常生活の中の仏教語ー宝田正道著」から引用していますが、HP掲載用文章に変更しております。