法然セミナー2008
開催報告
法然上人800大遠忌事業の一環として、上人の説く「非暴力・共生(ともいき)・万民平等救済」の心を、広く一般の方にも伝えたいと、浄土宗が平成13年から毎年開く「法然セミナー」(主催:浄土宗/後援:朝日新聞社/協力:浄土宗関東地方教化センター)。その第8回目を、11月8日、東京都千代田区のよみうりホールを会場に開催いたしました。

経済的な豊かさを求め突き進んだ結果、社会に疎外感、孤立感、不信感が蔓延してしまった今、「みつけたい、こころの忘れもの」をテーマに、共に泣き、笑い、助け合った時代のことを思い出し、生きていることのありがたさや、後世に伝えたいこころを見つけて欲しいと開かれた今回、会場には約800名の参加者がつめかけました。
第1部では、語り部の平野啓子さんが、絵本「ラヴ・ユー・フォーエバー」(ロバート・マンチ作)の読み聞かせを行い、連綿と受け継がれる親子の愛の物語を語りました。また、東京都文京区の一行院住職で、浄土宗布教師会副会長の八木季生師が「共生(ともいき)のくらし」と題した講話を行いました。八木師は、法然上人のお念仏の教えと、そして上人の思想に大きな影響を与えた平安時代の僧・源信師の往生の教えについて、その背景には、それぞれの親から伝えられた“救い”への願いがあったと述べました。また、現在の社会問題の原因は、「自由」を「勝手」と履き違えたことにあったと指摘し、阿弥陀さまへの信仰が「本当の豊かさ」を取り戻すきっかけとなれば、と会場に語りかけました。
続く第2部では、日本子守唄協会代表・西舘好子さんの司会のもと、「子守唄 命の讃歌を」と題したトーク&コンサートが開かれました。

そのステージ上で、脚本家の市川森一さんと西舘さんにより行われた対談では、子守唄のルーツが「お念仏」にあることや、その二つの根底に、市井の人々が培った「大衆の力」が流れていることなどが語られたほか、他人の哀しみを思う心や、素朴な親子の情愛など、現代人が忘れてしまいがちな心が、子守唄には伝わっているとの意見が交わされました。
また、齋藤壽孝全日本ハーモニカ連盟理事長や、ピアニスト・長谷川芙佐子さんの演奏が披露されたほか、歌手・川口京子さんが子守唄・童唄を歌い、会場を大いに沸かせました。
セミナーの閉幕には、出演者と参加者全員が「赤とんぼ」、「ふるさと」を合唱し(写真)、会場を満たした郷愁の思いに、思わず涙ぐむ人の姿も見られました。
参加者からは「“大切な何か”を思い出せた」、「心が洗われた」などの感想も聞かれ、大きな感動に包まれたセミナーとなりました。以下、今回寄せられた感想の一部を紹介しましょう。
- グローバル化の名のもとに!価値観の多様化の名のもとに、日本人の精神性はどこへ行ったの。真面目に素直に生きられない世の中とは…。セミナーで多少なりとも癒された思いがします。
- すばらしい会でした。遠い昔の母を思ったり、いろいろ…。ありがとうございました。
- 豊かな一刻を過ごさせて頂きました。
- 若い世代に、どう伝えていくかが課題だと思います。
- 初参加でしたが、自分のためになりました。
- いのち、祈り、ありがたきことこの上なし。感動の涙の2部、すばらしかったです。
心より深く感謝申し上げます。
多くのご来場に、心から御礼を申し上げます。
来年のセミナー開催については、日程などが決まり次第お知らせいたします。
また会場でお会いできることを、心よりから願っております。









